40代・50代女性の悩みのタネ!?
40代・50代と年齢を重ねるごとに気になってくる”お腹”。20代・30代の頃は気にならなかったのに…。そのようなお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
一般的に、更年期を迎える40代・50代の女性には様々な身体の変化が現れます。そのひとつがぽっこりと出たお腹であり、太りやすさです。若い頃と食生活や生活習慣などは大きく変わっていない…。なのになぜじわりと体重が増えていたり、運動や食事制限をしても体重が落ちないと感じる方もいるかもしれません。こうした体重増加やぽっこりお腹は、加齢とどのような関係があるのでしょうか?
今回は女性特有のホルモンバランスから見るポッコリお腹の原因とその対応策について見ていきたいと思います。
それでは、行きましょう!
1.40代・50代女性ポッコリお腹の原因
どうして、ポッコリお腹が気になるのか。結果には必ず”原因”があります。まずは、その原因から解説していきます。
1-1.女性ホルモンの低下による内臓脂肪の増加
40代・50代女性に現れる更年期の不調の多くは、女性ホルモンの分泌が減ることによるホルモンバランスの乱れが原因です。なかでも、女性ホルモン「エストロゲン」は代謝を促し内臓脂肪を蓄えにくくする働きがあります。しかし、更年期でエストロゲンの分泌が減ると内臓脂肪が少しずつ体に蓄積されやすくなります。
また、更年期につきやすい「内臓脂肪」は、内臓器官の間を埋めるようにつきます。おへそを中心とした胴まわりにつきやすく、これがぽっこりお腹の原因になるのです。
さらに、女性ホルモンの減少が自律神経を乱すことで、ストレスによる過食が起きやすいことも肥満の原因のひとつと考えられます。
1-2.加齢や運動不足によるエネルギー過剰状態
加齢とともに基礎代謝は落ちていきます。その結果、エネルギー消費の中で最も割合の大きい基礎代謝による消費が減ってしまうと、使い切れないエネルギーが脂肪として蓄えられていきます。
また、日常的に十分な運動量を確保できていないこともポッコリお腹を加速させます。なぜなら、摂取したエネルギーを使い切れないだけでなく、筋肉量が低下してしまうこともエネルギーが余ってしまう要因になるからです。
1-3.便秘によるもの
身体の中が常に便が腸に溜まっている便秘の状態だと、下腹がぽっこりと張り出してしまうことがあります。そもそも、この便秘は運動不足や水分・食物繊維(主に水溶性)などの不足が原因でもあります。
また、甘いものやインスタント食品などに含まれる添加物等を過剰に摂ることは腸内環境を悪くします。ぽっこりお腹を解消するためにも、便秘の方は早急に改善していきましょう。
1-4.骨盤のゆがみ
骨盤がゆがむと内臓を正しい位置に保てなくなります。その結果、内臓が下腹へと下がることで、ぽっこりお腹の原因になることがあります。骨盤がゆがむ原因は、デスクワークなどで長時間座りっぱなしでいることやスマホの使いすぎで前傾姿勢が続くなど、姿勢の悪さが主な原因です。
1-5.冷え・むくみ
長時間の座りっぱなしで血流やリンパの流れが悪くなったり、脂肪分や塩分の多い食事を摂ることはうまく代謝が起きず、むくみの原因となります。さらに、むくみは冷えを招き、冷えから内臓を守るために下腹は脂肪をため込もうとします。
参考文献:40代・50代女性のぽっこりお腹は更年期特有の内臓脂肪が原因!?毎日できる簡単対策を紹介|torcia magazine(トルチャ マガジン) (tipness.co.jp)
2.40代・50代女性のポッコリお腹を防ぐための対策
前述のとおり、内臓脂肪の増加は、更年期に生じるぽっこりお腹の原因のひとつです。とはいえ、代謝経路の違いから、すぐにエネルギーへと変わる内臓脂肪は、皮下脂肪に比べて落としやすいという特徴があります。すなわち、日々の食事内容の改善や習慣的に運動を実施することは、ぽっこりお腹を解消することにつながっていきます。
今すぐに行動に移していきましょう!
2-1.食事内容の改善
ポッコリお腹である内臓脂肪へアプローチするためには、摂取カロリーを減らすことも大切です。ですが、それだけではぽっこりお腹はなくなりません。なぜなら、食べるものの種類や食べ方に気を付ける必要があるからです。では、ポイントを見ていきましょう。
2-1-①.腹八分目
若い頃と同じ量を食べることは、代謝が落ちているため注意が必要です。
したがって、腹八分目を基本とし、食べ過ぎたときは次の食事で調整するなどして、食べ過ぎを防ぎましょう。また、良く噛んで食べることは消化・吸収を促します。
2-1-②.バランスの良い食事
基本は和食の一汁三菜を心がけましょう。
また、主食も白米ではなく麦や雑穀、玄米を混ぜたり、パンも白いパンではなく、黒パンや全粒粉パンなどを選び、ミネラルや食物繊維も一緒に摂りましょう。もちろん、品数が多いこともポジティブな結果が期待できます。
2-1-③.低脂質・高たんぱくの食事
脂肪の多い食事は内臓脂肪を蓄えるもとになります。低脂質かつ、筋肉を作るタンパク質を十分に摂るよう心がけましょう。なぜなら、タンパク質が不足すると筋肉を分解してエネルギーを作ろうとするため、筋肉を維持できず体力や免疫力も落ちてしまうからです。
2-1-④.糖質を摂りすぎない
糖質を多く含むお菓子や炭水化物も摂取カロリーオーバーになり内臓脂肪を蓄える原因のひとつになります。また、間食をとる際はカロリーの高いケーキやクッキーなどより、ヨーグルトやカカオ比率の高いチョコレート、ナッツ、果物などを取り入れて少しでも糖質を控えるようにしましょう。
2-1-⑤.野菜・海藻類・きのこを摂る
もっとも、主食や主菜のような3大栄養素のバランスは重要ですが、副菜である野菜や海藻・きのこなども身体の調子を整える大切なものです。また、ビタミンやミネラルに目が行きがちですが、体内での食物繊維の役割も目を見張るものがあります。
ただ、バランスを崩さないように召し上がるようにすることは意識しましょう。
※1日の野菜の推奨摂取量は約350gです。
参考文献:野菜、食べていますか? | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp)
2-2.運動習慣を持つ
ぽっこりお腹には、お腹まわりを中心にインナーマッスルを鍛えることが大切です。その結果、基礎代謝が上がるだけでなく、姿勢を支える筋肉もつき骨盤のゆがみが解消されればお腹もすっきりさせることが可能です。
また、ランニングやサイクリングといった有酸素運動や筋力トレーニングなどの無酸素運動も効果的です。脂肪燃焼や血行促進による代謝アップが見込めます。
3.ポッコリお腹に効くインナーマッスルを鍛えるおすすめトレーニング
それでは、簡単に自宅でできるインナーマッスルを鍛えるトレーニングを3つ紹介します。
3-1.プランク
まずは【プランク】です。
プランクは”回数”ではなく”時間”で取り組むため、難易度を調節することが可能です。
手順
- うつ伏せの状態で寝転がる
- 肘とつま先を肩幅に開いて身体を支える
- (2)の時、かかとから首筋まで一直線を意識しましょう
- そのままの状態を30秒〜1分キープ
- インターバル(30秒)
- 残り2セット同じ動作を行う
- 終了
プランクの目安は、30秒〜1分 × 3セット。効果的にインナーマッスルを鍛えるために、トレーニング中は必ずインターバルを挟むようにしましょう。
プランクのポイント ⇒ お腹と腰を下げないようにする為、腹筋に力を入れて身体を引き締めなが ら行いましょう。
参考文献:自宅で手軽にできるインナーマッスルの鍛え方5選を紹介! – VRTX BAND (vrtxsports.co.jp)
3-2.スクワット
次に【スクワット】です。スクワットは下半身のトレーニングというイメージが強いです。しかし、脚を引き締めるだけでなく、インナーマッスルも鍛えられるため、おすすめなメニューなのです。
しっかり筋肉を刺激するためにゆっくり行うことを意識して取り組んでみましょう。
手順
- 足を肩幅よりもやや広めに開いて直立
- 両手を前、または頭の後ろに置く
- 息を吸いながら、太ももと地面が平行になるまでゆっくり下げる
- そのまま、2秒間停止する
- ゆっくり吐きながら、膝が伸びきらない程度まで体を上げる
- この動作を15回繰り返す
- インターバル(30秒)
- 残り2セット行う
- 終了
スクワットの目安は、15回 × 3セット。しっかりと呼吸し、身体を引き締めながらゆっくりと行いましょう。
参考文献:スクワットの正しいやり方|筋トレ初心者に効果的なフォーム&回数とは? | Smartlogボディメイク
3-3.ニートゥチェスト
最後に【ニートゥチェスト】です。主に下腹部や腸腰筋というインナーマッスルを鍛えることができます。
手順
1.床に座り、手は臀部より後ろめに置いて体を安定させる
2.足を揃えた状態を維持しながら伸ばす。上半身は、背筋を伸ばした状態で少し後ろに倒す
3.腹筋下部を意識して息を吐きながら膝をゆっくりと胸に引き寄せる
4.胸に引き寄せる動作と同時に上半身を少し前に倒して膝を抱えるような状態にする
5.足を元の位置に戻すときは、息を吸いながらゆっくりと戻す。この時に上半身も元の状態に戻す
6.3〜5を繰り返す
初心者の方は5回1セットを3セットやってみることから初めてみましょう。無理をせずできる範囲で習慣化させていくことが重要です。
参考文献:【ニートゥチェスト】効果的なトレーニングのやり方や注意点を徹底解説 | VOKKA [ヴォッカ]
4.最後に
ここまで御覧頂き、ありがとうございました。
いかがでしょうか。
更年期はホルモンバランスの乱れからさまざまな不調が現れます。その結果、40代・50代女性のぽっこりお腹が現れやすい環境になります。これらは、更年期でお腹まわりにつきやすくなった内臓脂肪が主な原因です。
当然、内臓脂肪を減らすうえで大切なのは、食事を改善し、運動習慣をつけること。糖質や脂質の多い食事や食べ過ぎを避け、バランスの良い食事を腹八分目の量で召し上がるようにしましょう。
また、インナーマッスルを鍛える筋トレや、代謝をあげる有酸素運動も効果的です。
健全な食事や運動の習慣をコツコツ続けて、ぽっこりお腹を撃退しましょう!