ダイエット

内臓脂肪を最速で落とす方法

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

 以前と同じような食生活なのに、お腹周り(内臓脂肪)は増える一方。

 そんなご経験はありませんか?

 原因の一つは、加齢とともに代謝が下がることです。
 若い頃と同じような食生活を続けているとエネルギー収支のバランスが崩れ、使われないエネルギーは脂肪として蓄えられます。

 そんなお腹に嫌気がさすのと同時に、将来の健康不安も相まって、ダイエットを実施。

 しかし、一念発起して始めてみたは良いものの、中々成果が出ない…

 食べる量も減らしたし、運動もするようにしたのに…なぜ…

 ここでは、そんな疑問に対する答えが見つかるかもしれません。

 

 もしかしたら、”内臓脂肪が落ちるような行動”が効率よくとれていないのかも…


 せっかく気持ちも入ったのだから、脂肪もしっかり落としたいですよね。
 ちゃんと効率よく脂肪を落とすための行動をとることができれば、ダイエットの成功する確率は飛躍的に上昇します。

 

 それでは、順を追って見ていきましょう。

 

1.内臓脂肪とは

 まず、内臓脂肪とはどういったものなのでしょうか。

 言葉どおり「胃や腸、肝臓などの内臓についた脂肪」のことを指します。

 内臓脂肪は付き方に個人差もありますが、内臓に過剰な脂肪がつくことで、本来の内臓の働きを鈍らせてしまうことに変わりありません。

1-1.内臓脂肪と皮下脂肪の違い

 次に、内臓脂肪と皮下脂肪の違いです。

 良く耳にする2つのワードですが、それぞれについて特徴(性差等)を抑えておきます。

1-1-①.内臓脂肪

 内臓脂肪は、女性よりも男性につきやすいという特徴があります。ただし、女性も閉経後は内臓に脂肪がたまりやすい状態の為、注意しましょう。

 特に男性に多い「りんご型」という体形は内臓に脂肪が付いている方に多く見られます。

 ダイエットの際は代謝経路の違いから、皮下脂肪より落ちやすいという点も特徴の一つです。

1-1-②.皮下脂肪

 皮下脂肪は内臓脂肪とは対照的に、男性よりも女性につきやすいという特徴があります。

 内臓脂肪型(りんご型)とは異なり、皮下脂肪型は「洋なし型」と呼ばれ、女性に多く見られます。

 皮下脂肪も内臓脂肪同様、その言葉通り皮膚のすぐ下、筋肉との間に蓄積されます。お尻や太ももなど下半身にとくに多くつきますが、二の腕など全身に万遍なくつきます。

 皮下脂肪は、少しずつ時間をかけてじわじわとつき、内臓脂肪と比べるとダイエットでは減らしにくいと言われます。

1-1-③.まとめ

 内臓脂肪

  • 女性よりも男性につきやすい
  • 女性も閉経後はつきやすい
  • りんご型は内臓脂肪型
  • 皮下脂肪よりも落としやすい
  • 衝撃から内臓を守る

 皮下脂肪

  • 男性よりも女性につきやすい
  • 洋なし型は皮下脂肪型
  • 内臓脂肪より落ちにくい
  • 衝撃からから身体を守る
  • 飢餓に備える

1-2.肥満の判断基準

 内臓脂肪が多いと、メタボリックシンドロームにつながります。家庭用の体組成計(タニタやオムロンなど)でも、内臓脂肪レベルが高いか低いかを判断することは可能です。
 また、肥満かどうかについては、簡易的に判断する方法があります。


 ☆肥満 ➟ BMI25以上 【日本肥満学会より】

1-2-①.BMIの算出方法

 BMI(Body Mass index)とは、体格を表す指数肥満度を表す数値としても国際的に用いられています。
 
 このBMIは、次の計算方法で出すことが可能です。

 BMI = 体重(Kg) ÷ 身長(m) × 身長(m)

 ※身長は『m』での計算になりますので、ご注意ください。

 参考文献:BMI | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp)

1-2-②.BMIの評価基準

 数値の評価基準※は次のとおりです。
※世界保健機関(WHO)と日本肥満学会それぞれの基準をご紹介します。

     ※世界保健機関(WHO)基準
       ※日本肥満学会基準

 ほぼ世界の基準と同水準ですが、肥満の判断基準は日本の方がやや厳しめに設定されている為、少し差があるようです。
 また、日本肥満学会では【BMI➟22】の体重を標準体重(統計上、最も病気にかかりにくい体重)としています。
※上記の評価基準は成人を対象にしたものであり、乳幼児や妊婦さん向けの基準もあります。

 参考文献:ボディマス指数 – Wikipedia

1-2-③.まとめ

 BMIが25以上になる方は注意が必要です。しかし、あくまで肥満かどうかを素早く判断するための「スクリーニング」として用いられる指標であるという点はしっかりと理解しておきましょう。

 大切なのは脂肪量や筋肉量です。その内訳まではBMIでは計ることが出来ない為、体組成計等を用いて計測されることをお勧め致します。

2.内臓脂肪が増える原因

 内臓脂肪が増える原因は何でしょうか。

 食生活や運動不足…といった日々の生活習慣の蓄積が主たる原因であると考えます。

 それぞれの体質や性差、人種の違いのような特異性もあります。また、内臓脂肪のたまりやすい人やたまりにくい人、双方存在します。さらには、その方が住んでいる地域環境や経済状況。そして、人間関係など様々な要因も絡んでくるということは理解しておきましょう。

 ここでは、身体のエネルギー収支に関わる主な2つ(食事と運動)にフォーカスして見ていきたいと思います。

2-1.内臓脂肪が増える食生活

 内臓脂肪が増える食生活とは一体何なのか詳しく見てみましょう。

2-1-①.偏ったものばかり食べている

 写真にもあるように、高カロリー(高炭水化物・高脂質)の食事ばかりに偏ってはいませんか?

 偏ったものばかり食べることを”偏食”と呼びます。

 3食全て高カロリーのものを食べ、なおかつ間食でも同じようなものばかり食べていると内臓脂肪は次第に蓄積されていきます。

2-1-②.空腹からのドカ食い

 朝食を食べない、もしくは軽く済ませる方は、若年層に多く見られます。その場合、食事量が昼食・夕食に集中する可能性が高いです。

 ”空腹状態で沢山食べる”ということは血糖値の急激な上昇を招きます。その結果、身体の中で脂肪の合成を促すことにつながってしまうのです。

参考文献:若い世代における食生活の現状:農林水産省 (maff.go.jp)

2-1-③.脂肪になりやすい時間帯

 多くの方は、朝6:00~9:00頃には起き、日中は働き、夜21:00~23:00頃には床に就く、という生活リズムで過ごされている方が大半かと思います。
 このリズムで生活されている方の1番脂肪になりやすい時間帯は”夜”になります。

 前述の”空腹からのドカ食い”とも絡みますが、多くの方は夜の時間帯に食事量が集中する傾向にあります。
 仕事が終わり、時間に開放された安心感からくることが考えられます。他にも、夕食はアルコールを伴うことが多い為、自然と食事量が増えます。

 1番脂肪になりやすい時間帯に沢山食べる…その結果は言うまでもありません。

2-1-④.まとめ

 内臓脂肪が増える食生活

  • 偏ったものばかり食べる
  • 空腹からのドカ食い
  • 時間帯に注意

 挙げればまだまだありますが、内臓脂肪が増える原因の多くはこのような行動の積み重ねからくるものです。

 入ってくるエネルギー量が多くなるほど、使われなかった分は脂肪として蓄えられる。

 それが、私たちの身体の仕組みです。

2-2.ヒトのエネルギー消費の内訳

 次に、私たちが日常生活で消費しているエネルギーの内訳を簡単に見てみましょう。

 運動以外にもわたしたちは日常生活の中でエネルギーを消費しています。その主な内訳は次のとおりです。

  • 基礎代謝
  • 活動代謝
  • 食事誘発性熱産生(DIT)

 基礎代謝は、生命活動をしている以上消費していくエネルギーになります。また、1日の活動(仕事や趣味など)によるエネルギー消費が活動代謝になり、運動で消費するエネルギーもここに分類されます。

 そして、1番聞きなれないのが、食事誘発性熱産生です。名前の通り「食事をすることで体内で発生するエネルギー」になります。

 食事をした後は、身体が温かくなりますが、それは食事誘発性熱産生によるものです。

 それぞれ全体に占めるエネルギー消費量の割合は、基礎代謝が1番高く約60%、次いで活動代謝約30%、最後に食事誘発性熱産生約10%となります。

参考文献:身体活動とエネルギー代謝 | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp)

2-3.運動不足

 エネルギー消費を促すには”運動”を積極的に行うことです。

 運動については、筋力トレーニングや有酸素トレーニングなどがありますが、なぜ、運動不足は内臓脂肪の増加につながるのでしょうか。

 運動不足が内臓脂肪の増加につながる要因を見てみましょう。

2-3-①.筋肉量の低下

 「筋肉量の低下」は加齢による影響が大きいですが、もちろん運動不足という点が与える影響も少なくありません。

 筋肉量の低下=基礎代謝の低下 であり、基礎代謝が下がれば消費エネルギーも低下し、脂肪も燃えずらくなります。

 また、運動不足は次のような負のサイクルを生み、やがて生活習慣病の発症へと進んでいきます。

 運動不足 ➟ 筋肉量の低下(基礎代謝の低下) ➟ 消費エネルギー低下 ➟ 脂肪の蓄積促進 ➟ 身体が重く動くのがおっくうになる ➟ 筋肉量の低下(基礎代謝の低下) ➟ 生活習慣病の発症

2-3-②.消費エネルギーが増えない

 食事を沢山食べることでエネルギーが過剰になり、かつ、入ってきたエネルギーを消費する行動が取れないと、次第に余ったエネルギーは脂肪として蓄積され、内臓脂肪となり、中々落ちにくい浮き輪肉となってお腹に存在してしまいます。

 日常から、消費エネルギーが増えるような行動をとっていきたいですね。

2-3-③.メンタルへの影響

 運動を開始すると、気持ちが上向いていくことに気づき始めるのではないでしょうか。

 これは、幸福を感じるホルモン(エンドルフィン)による影響があります。

 運動習慣がなく、家にいることで、自然となんとなく食べてしまい、エネルギー過多に…

 運動を開始することで、自分はダイエットをしている。という自覚を持たせることは食行動にも良い影響を及ぼします。

2-3-④.まとめ

 運動不足は内臓脂肪の蓄積を促してしまうことはなんとなくおわかりいただけましたか。

  • 筋肉量の低下
  • 消費エネルギーの低下
  • メンタルへの影響

 いづれにせよ、内臓脂肪が多いということは、食生活の乱れや運動不足など多くが重なり、負の連鎖となって状況を悪化させていきます。

 ただ、反対に”運動を始めること”は良い連鎖を生んでいきます。

 『思い立ったが吉日』行動に移していくことがその後の人生にポジティブな影響を与えていくことは間違いありません。

3.内臓脂肪の落とし方

 さて、ここまで内臓脂肪が増える原因についてお話してきましたが、せっかく食事も正して運動も始めたのに、続かなければ意味がありません。

 特に、せっかく始めたのに”結果に結びつかない”とモチベーションも上がらないですよね。

 せっかくやっているのだから少しでも結果に結びつけたいという気持ちは誰もが持つ自然な感情です。

 ここでは、効率的に内臓脂肪を落とす方法を”食事と運動”の両方からご紹介致します。

 「ダイエットのやり方で悩んでいる方や迷っている方」のほかにも「食事はいい感じなんだけど運動が…という方」や「運動はいい感じなんだけど食事が…という方」にも有益な情報になれば幸いです。

3ー1.内臓脂肪が落ちる食事

 まず、内臓脂肪を効率よく落とすのには食事に着目することが最も重要です。

 方法として、三大栄養素の中のいづれかの栄養素にアプローチをかけることで、効率よく内臓脂肪を落とすことが可能です。

 次のように代表的な2つの方法がありますが、それぞれ注意点も存在しますので体調には十分注意しながら取り組みましょう。

3-1-①.低糖質(ローカーボ)

 1度は耳にしたことがあるフレーズかもしれません。

 こちらは三大栄養素の一つである『糖質』の摂取量を制限します。

 簡単なイメージとしては、3食の食事から『主食※』の食べる量を調整します。
 ※主食 ➟ お米・パン・麺(うどん・中華麵・おそば)

 1日に食べる量は、自身の基礎代謝から推定される『1日に必要な摂取カロリー』を知ってから計算する必要があります。

 ただ、まずは現在の3食それぞれの主食の量を減らすことから始めてみましょう。細かく数値を管理する必要はないので、目分量で減らしてみます。

 例:お米茶碗1杯 ➟ 半分にする


 特に、夜間の糖質量は結果に影響を与えやすいので、そこからアプローチをかけてみるのも良いですね。

 ※詳しくはこちらも参考にされてください ➟ お酒好きでも痩せる!1ヵ月で-5kgを達成する3つのポイント

3-1-②.低糖質(ローカーボ)~注意点~

 効率よく内臓脂肪を落とせる低糖質ですが、注意点もありますので、把握しておきましょう。

  • 糖質の量を減らした分、主菜(たんぱく質や脂質)や副菜を多く食べるようにする
  • 糖尿病などで血糖をコントロールされている方は必ずかかりつけ医の判断を仰ぐ

 低糖質は、人によって空腹感が出やすい為、間食なども有効に使うようにしましょう。

3-1-③.低脂質(ローファット)

 次に、三大栄養素の一つ『脂質』の量を調整します。

 低脂質は主食ではなく、主菜に注意しましょう。特に、お肉やお魚のあぶら、調理に使うあぶらなどもそうです。

 このように『あぶら』が入るものは軒並み食べるのを注意する必要がありますが、その分、糖質は食べることが可能です。

 低糖質同様に1日に食べる量は、自身の基礎代謝から推定される『1日に必要な摂取カロリー』を知ってから計算する必要があります。
 特に、糖質とは違い脂質は身体の中で非常に重要な栄養素であることから、三大栄養素の摂取量をそれぞれ計算された上で実施されることをおすすめ致します。

3-1-④.低脂質(ローファット)~注意点~

 低糖質同様、効率よく内臓脂肪を落とすことができる低脂質食事法ですが、次の注意点を把握しておきましょう。

  • 脂質は体内でホルモンや細胞膜の材料であることから女性は実施を避けた方が良い
  • 脂質を制限する分、他の三大栄養(たんぱく質・糖質)をしっかり摂る

3ー2.内臓脂肪が落ちる運動

 食事を整えたら次は運動です。

 内臓脂肪の減少には、食事と運動双方からのアプローチが有効です。

 食事だけでなく、運動も取り入れることで、相乗効果により食事の効果をさらに引き出してくれます。
 ここでは、有酸素運動と筋力トレーニングの二つにフォーカスし、それぞれの特徴を挙げていきます。ぜひ、自身に最適な運動プランを取り入れてみてください。

 では、いきましょう。

3-2-①.筋力トレーニング

 これから筋力トレーニングを取り入れようとしている。もしくは、既に取り入れている方もいらっしゃるかと思います。 

 特に、筋力トレーニングは身体の外見にさらなる変化をもたらしてくれますので、モチベーションの継続という点でもとても優れています。

 筋力トレーニングが身体に与える影響は、次のようなものがあります。

  • 筋肉量の増加
  • 代謝が上がる
  • ホルモンの分泌

 脂肪の燃焼工場である筋肉量の増加は、脂肪が効率よく燃焼できる為、内臓脂肪が落ちやすくなります。また、筋トレは終わった後に代謝が高い状態が続くという点や脂肪燃焼を促進するホルモンである成長ホルモンの分泌も促します。

3-2-②.有酸素運動

 有酸素運動はランニングやバイク、水泳など選択肢は多岐に渡ります。楽しみながらできる点や特別な技術も必要なく初心者でもはじめられやすい点は、筋力トレーニングと異なるかもしれません。

 内臓脂肪を落とすという観点から有酸素運動の特徴を挙げてみます。

  • 脂肪を直接燃やすことが可能
  • インスリン感受性の向上
  • 運動の選択肢の多さ

 有酸素運動の強みは、直接内臓脂肪へアプローチをかけることが可能というところでしょうか。ほかにもインスリンの感受性が高くなり、脂肪をため込みにくくする作用も期待できます。

3-2-③.内臓脂肪が落ちる運動~まとめ~

 それぞれ、有酸素運動と筋力トレーニングについてまとめましょう。

 ☆筋力トレーニング

①筋肉量の増加
②代謝が上がる
③ホルモンの分泌

 ☆有酸素運動

①直接脂肪を燃やせる
②インスリン感受性の向上
③運動の選択肢の多さ

 筋力トレーニングや有酸素運動、それぞれに特徴があります。自身にあったものを選んで頂き、実施して頂くことが好ましいですが、大切なことは食事も運動も目標まで継続して実施できるかどうか。ということにあります。

 運動は、食事と併用して頂くことで効果をさらに高めてくれますので、是非実施していきましょう。

4.最後に 『脂肪=悪ではない』 

 ここまで御覧頂き、ありがとうございました。

 いかがでしたか。

 内臓脂肪を落とすには、食事と運動を併用して頂くことでより早く減少させることが可能です。そして、食事やそれぞれの運動の特徴を述べてきましたが、脂肪を落とすのに最も重要なこと。

 それは【安全安心に効果の高いものを自身にあった頻度で取り入れていただくこと】と【継続すること】です。

 また、現代において、体脂肪と聞くとネガティブな印象を受けやすいですが、衝撃から身体を守ったり、飢餓に備える為など。さらには、あなたが思い描く理想の身体には脂肪が必要な個所もあるかもしれません。

 必ずしも脂肪は”悪”ではありません。

 大切なことは『あなたにとって適切な体脂肪量』でいることです。

 過度に落としすぎたり、蓄えすぎたりすることでバランスを崩し、心身に悪影響を及ぼすのです。

 もし、今の現状に不満があるけど何から手をつけて良いか分からない場合や、一念発起して行動に移したけど結果が付いて来ず、自分でやるのに限界を感じている場合など。お悩みがあればいつでもご相談ください。

 あなたがフィットネスを習慣にし、素晴らしい人生を送れますように。



  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

コメントを残す

*